転職カウンセリング
突然の相談
ある時、突然、知人が仕事で悩んでいるということを聞きました。
その方は私よりも一回りくらい年が若いのに、それなりの規模の会社で中心的役割を果たしていた方。
しかしいろいろあってその会社を辞めて、新しい会社に就職したばかりということでした。
残念なことに「新しく就職した会社はちょっとブラックっぽいところがあって、どうも馴染めない…」という相談でした。
「なんだか聞いた話だな…」
まるで自分が経験したことと全く同じことを聞いているような不思議な感覚に陥ったものです。
普通に考えると選択肢は
1.「辛さを我慢し、それを乗り越えてがんばって続ける」
2.「我慢して働きながら次の仕事を探す」
3.「後のことは何とかなると考え、今すぐやめる」
このいずれかではないでしょうか。
皆さんだったらどれを勧めますか?
もちろん家庭の状況、特に経済的状況が大きく関与するのは当然だと思います。
ただ今回の件、本人の気持ちや精神状態を考えると
「すぐにでも辞めたほうがいい」
「そのためにもできるだけ早く次の仕事を見つけよう!」
このようにアドバイスし、私も仕事の選択肢をいくつか提供しました。
それは本人が感じている以上に、本人の精神状態は危機的だと感じたからです。
次に進むべき道を決める
まずは【この会社を辞める】ということを決めます。
そうすることで続けようか?辞めようか?というぐるぐると出口のない悩みから解放し、新しい仕事を見つけようという前向きな悩みに変えます。
もちろん「新しい仕事がすぐに見つかるだろうか?」
「収入はかなり減るのではないだろうか?」
「新しい仕事でもまた同じように辛い思いをするのではないだろうか?」
など悩みや不安があるのも事実です。
ただ、今のままの環境にいても、その悩みが無くならないと確信したのであれば、できるだけ早く前を向いて進むのが正解だと思います。
事実、その方は、私が紹介したところ含め、親からの紹介や自分で探したところなど、いくつかの選択肢の中から収入面や仕事内容などある程度納得できる新しい仕事を見つけることができました。それも思ったより早く
甘いわけではない
もう一つ、今回のことで強く感じたのは、
このように適応できなかった人を「甘い」という言葉で片付けられることがありますが、決して「甘いわけではない」ということ。
なぜならどうしても受け入れることができない何かがあったからこそこのような状態になったのだと思います。
もちろんこれまで自分が築いてきた立場や収入とのギャップや、年齢などからくる気持ちの硬直性などの問題があるのも事実です。
とはいえ、ワンマンすぎる経営体制やコンプライアンス違反の問題など、自分のポリシーに反する部分があると、どうしても拒絶感も大きくなってしまいます。
これを「甘い」という言葉で片付けることには抵抗があります。
人の助けになりたい!
思った以上にブラックと言われる会社は多く存在します。
そこでは自らの意思を殺して働いている人もいれば、心が病んでしまっている人もいます。
私自身もかつてスタッフに多大な迷惑をかけたことやスタッフの力を生かせなかったこともあります。
自分自身がそのことを反省し、改めようと思い、少しずつ改善を目指してきたつもりです。
だからこそ
「人に伝えることができる」
「困った人の相談にのってあげることもできる」
このように考えています。
自分自身の経験を生かし、そんなことで苦しんでいる人たちの力になりたいと考えています。